診療カー活用のオンライン診療 秋の運用に向けて課題を共有

仙台市などが進める診療カーを使ったオンライン診療について、実証実験の報告会が行われました。秋の本格運用に向けて、課題が共有されました。

仙台市や市医師会、NTT東日本などはオンライン診療の普及に向け2月、軽トラックを改造した診療カーを使って実証実験を行いました。

医師のいるクリニックから30キロ離れた遠隔地に看護師を乗せた診療カーが出向き、聴診や心電図など本来はクリニックで医師が対面で行う診察が可能かどうか試しました。

この取り組みに関する報告会が開かれ、実証実験に参加した仙台市医師会の安藤健二郎会長から、本格運用に向けた課題が共有されました。

仙台市医師会安藤健二郎会長「聴診の音ですね、音の質とか量とかがもうちょっと大きな音でクリアな音で、相手に伝われば良いなということを感じました」

このほか、心電図やエコーといった診察ごとにそれぞれのシステムをつなぎ直す手間を改善してほしいという意見が寄せられました。

通信環境は、携帯電話の4Gの回線が確保できれば問題が無いということです。

郡仙台市長「今回より質の高いオンライン診療の実現を目指して、診療カーを用いるまでに発展いたしました。更に本市では初期救急の分野においても、このオンライン診療の導入を検討しております」

仙台市は2023年度、デジタル庁などが進めるデジタル田園都市国家構想交付金が採択されていて、1億7000万円の予算がついています。

仙台市では秋の本格運用に向け、改善を重ねるということです。

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