繊維廃棄物回収 紙に再生 高鍋町と都内法人協定

 高鍋町と一般社団法人サーキュラーコットンファクトリー(東京都、渡邊智惠子代表理事)は30日、町内で出る衣類などの繊維廃棄物の削減や再生利用で連携協定を結んだ=写真。
 同法人によると、国内の繊維のリサイクル率は低く、多くの繊維廃棄物が捨てられたり燃やされたりしているという。同法人はこうした廃棄物を回収、パウダー状にし、紙の原料として利用する取り組みをしている。紙専門商社の新生紙パルプ商事(東京都)が実務を担当。紙生産は国内製紙メーカーに委託している。
 今回の協定により、町内で出た衣類などの繊維廃棄物を利用して紙を生産。町広報誌や高鍋城灯籠(とうろう)まつりの紙灯籠などとして活用することを想定している。
 協定締結式は町役場であり、黒木敏之町長や同社関係者らが出席。渡邊代表理事は「自治体と一緒に二酸化炭素(CO2)削減で気候変動にストップをかける挑戦が始まる」と期待した。
 町は2050年までにCO2排出量の実質ゼロを目指す「ゼロカーボンシティ」を宣言。同法人が自治体と協定を結ぶのは初めてという。

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