J2で得点を量産する期待の大卒ルーキーがジェフユナイテッド市原・千葉で存在感を見せている。
今季12試合6得点と2試合に1ゴールのハイペースで活躍するFW小森飛絢はチーム内得点王として活躍している。
センターフォワードで泥臭く得点を狙うゴールハンターは、低迷するチームにとって希望の光となっている。
大卒新人ストライカーの実力に迫る。
豊富な得点パターンを持ち合わせる点取り屋
小森の特筆すべき点は豊富な得点パターンだろう。
相手の出し抜く動き出し、ゴールを逆算したようなポジショニング、シュートの高さに定評がある。
J2第6節ファジアーノ岡山戦で記録したゴールは絶妙なタイミングで抜け出し、豪快に右足を振りぬいて先制弾をゴールにぶち込んだ。
さらに大学時代から定評があるヘディングの上手さもあり、優れたボディバランスで空中戦からでも得点を奪える。
第17節栃木SC戦では米倉恒貴の高速クロスにヘディングで合わせて決勝弾を奪った。
さらに小森は6得点の内3得点は逆足の左足でゴールを奪っており、どの局面でも得点を狙える器用さを兼ね備えている。
1試合平均3本シュートを放つ積極性もあり、千葉の攻撃の核としてルーキーながら君臨している。
柳沢敦、西村拓真、名ストライカーのDNAを持つ
小森はストライカーの指導に定評がある富山第一高出身で、高3年次の全国高校総体では得点王に輝いた。
これまで同校は鹿島アントラーズで長く活躍した元日本代表FW柳沢敦、日本代表FW西村拓真(J1横浜F・マリノス)を輩出してきた実績がある。
同校で圧倒的なヘディングの強さなど、優れた得点感覚を養った小森は名ストライカーのDNAを引き継ぐ点取り屋へと成長した。
新潟医療福祉大で覚醒。記録的なストライカーに
大学は北信越の強豪新潟医療福祉大へ進学。桐光学園で中村俊輔を指導した佐熊裕和監督の下でサッカーに励んだ。
ここで記録的な活躍を披露。大学3年次に小森は北信越大学リーグ1部で17試合31得点を挙げて得点王となった。
ハイペースで得点を重ねた小森は2022年に全日本大学選抜に選ばれ、同年9月にはカンボジア遠征に臨むU-23日本代表にも選出された。
並外れた得点力でチームをJ1に導けるか。
現在千葉は14位と順位は低迷気味ではあるが、勝ち点は23とJ1昇格プレーオフ出場圏内まで5ポイント離れている。
千葉には昨季から背番号10を背負う見木友哉やFWブワニカ啓太など優れた個の能力を持ち合わせるアタッカーが揃っている。
小森を中心に攻撃陣が奮起する形で、上位進出を狙いたいところだ。
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14シーズンぶりのJ1復帰の鍵は、小森の得点力にかかっている。