アイガモロボ 雑草抑制 茨城・坂東 スマート農業へ検討会

アグリ山崎の水田で紹介されたアイガモロボ=坂東市庄右衛門新田

自動で雑草の繁殖を抑えるロボット「アイガモロボ」を用いた雑草抑制の現地検討会が30日、茨城県坂東市のアグリ山崎(山崎正志社長)の水田で開かれた。生産者ら約70人が参加し、ロボットなどを活用して省力化や効率化を目指すスマート農業への理解を深めた。

検討会は県による農業経営を学ぶ講座「いばらき農業アカデミー」の一環。有機農業や経営規模拡大につなげるスマート農業への関心が高まっていることから実施された。1月に井関農機(東京)が発売したアイガモロボは水流で土を巻き上げて田んぼ全体を濁らせ、太陽光を遮ることで雑草が生えにくい環境をつくる。衛星利用測位システム(GPS)で位置情報を認識し、自動走行する。縦130センチ、横90センチ、高さ40センチ、重さ約17キロ。価格は税込み55万1100円。

有機農法に力を入れるアグリ山崎は今年、県の助成を受けアイガモロボを5台導入し、効果を調べる県の調査に協力。同社の水田2カ所で4月中旬から約1カ月間、自動走行させたところ、機械除草作業を1~2回削減できたという。県農業改良普及センターの担当者は「有機農法で収量を確保するには、雑草の抑制が重要。秋の収穫を待って、費用対効果の解明にもつなげたい」と話した。

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