アイガモロボ、今年も出動 中央農高が環境に優しい米作り

アイガモロボを見守る生徒=富山市の中央農高

 雑草の繁殖を抑える「アイガモロボ」とドジョウを活用した水稲栽培に取り組む中央農高で30日、今年度の活動が始まった。同校によると全国的にも珍しく、作物生産科作物科学コースの3年生6人が農薬や除草剤、化学肥料を使わない「人と環境に優しい米作り」に意欲をみせた。

 2年目となったアイガモロボは水田に浮かべて使用。スクリューで泥をかき混ぜて水を濁らせて太陽光を遮り、雑草の生育を抑える。太陽光で動き、GPS(衛星利用測位システム)搭載で、事前に設定したコースを自動で運行する。

 ドジョウは2015年度に始めた取り組みで、田んぼに隣接するいけすで育てて、ふんを肥料として活用する。

  ●ドジョウも放流

 30日はアイガモロボを取り扱うヰセキ関西中部北陸支社(金沢市)、ドジョウ販売のマツウラ技研(同市)の社員が訪れ、生徒はアイガモロボを田んぼに浮かべ、ドジョウ約6千匹をいけすに放流した。収穫した米は校内外で販売し、ドジョウは蒲焼きに調理する。

 プロジェクト代表の柏吏琥(りく)さんは「おいしいお米を育てて、学校のPRにも役立てたい」と意気込んだ。

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