キュウリ2割安 梅雨入りで回復へ

キュウリが平年比2割安と低迷している。中旬以降、遅れていた入荷が集中し、流通在庫が増えたため。ただ、直近の入荷量は落ち着いており、早めの梅雨入りで今後は一段とペースが鈍化。6月上旬は相場回復へ向かうと見込まれる。

キュウリは前週まで続落していた。日農平均価格(各地区大手7卸のデータを集計)は前週は1キロ187円と、平年(過去5年平均)比23%安をつけた。

青果卸は「大型連休後から中旬にかけて気温が上昇し、西南暖地産をはじめ遅れていた分が一気に増えた」と話す。関東産に加え、後続の東北産も開始。「産地が重なって供給過多となり、仲卸や小売りが在庫を抱えていた」(同)

下旬に入り、需給は変化が表れつつある。JA全農ぐんまによると、「降雨があった後は気温も落ち着き、ここ1週間の出荷量は落ち着いている」と話す。30日時点で1キロ194円と平年比20%安だが、底値をつけた1週間前からは回復に向かっている。

青果卸は「月初の特売では、どの店もキュウリを主要品目に入れている。終盤産地の終了が早まり、後続も雨天が続けば、入荷は鈍る」として、今後は強含みの展開が見込まれる。

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