別府市亀川などで猿の目撃が相次ぐ 市が注意呼びかけ【大分県】

別府市内で猿の目撃情報が相次いでいる。2~3歳ぐらいの雄で、群れからはぐれたとみられる=26日午前、別府市内(画像の一部を加工しています)

 【別府】別府市亀川を中心に、26~29日にかけて猿の目撃情報が相次いだ。群れからはぐれ市内に迷い込んだとみられる。けが人はいない。市農林水産課は「猿を見つけたら視線をそらすほか、大きな声で刺激しないように」と注意を呼びかけている。

 見つかった猿は、2~3歳ぐらいの雄で市職員が近づくと肩に乗るなど人慣れした様子だったという。

 高崎山自然動物園(大分市)によると、群れからはぐれた雄猿は次の群れを探して山を歩く習性があるという。今回は市内浜脇など国道10号沿いの市街地にも出没。同園は「とても珍しい行動だ。どこかで餌付けされていた可能性もある」と指摘する。

 別府市内では26日朝から別府中央小(京町)近くで目撃されて以降、4日間かけて市内を移動。29日は午前9時ごろから、市職員や猿の捕獲許可証を持つべっぷ日出農協の職員が市内荘園、鶴見などで猿を追った。同日午後4時ごろ、亀川地域の山林に追い込んだが捕獲には至らなかった。

 30日も市内朝日ケ丘町や北鉄輪での目撃情報が10件ほど寄せられた。数日間市内をうろつき、足を引きずるなど疲労の色も見えたことから同課は「早く山に返してあげるのが最善策だ」と話した。

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