教員試験、6月に前倒し要請 文科省が全国教委へ、民間に対抗

文科省で開かれた公立小中高校の教員採用試験の前倒しを検討する協議会=31日午前

 公立小中高校の教員採用試験の前倒しを検討する文部科学省と都道府県教育委員会などとの協議会が31日、開かれた。文科省は、実施を従来より1カ月ほど早め、2024年度の1次試験は6月16日を標準にする方向性を示し、協力を要請。早期化で民間企業に対抗し優れた人材を確保することで「教員不足」といった課題の解消を図る。

 現在は、大学4年時の7~8月に試験を行い、9~10月に合格発表する自治体が多い。一方、企業就職を決めた学生の約9割は6月までに内々定を得ていたとの内閣府調査がある。

 関係者によると、24年度は6月16日を目安にできるだけ前倒しで試験を設定し、それ以前の日程も推奨する。

文部科学省

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