不要な制服を新中1生に 6月1日から譲渡制度「柏市制服バンク」開始 クリーニング店と提携 千葉・柏市

柏市役所

 千葉県柏市は、不要になった中学校の制服を提供したい人と譲り受けたい新中学1年生を市ホームページ(HP)を通じてマッチングする「市制服バンク」を来月1日に開設する。希望が合致すれば、譲渡希望者は制服を市内のクリーニング店に持ち込み、無料でクリーニングされた制服を新中1生に引き渡す仕組み。市教委は「全国的にも珍しい枠組みと思う」としている。

 市教委によると、譲渡希望者は市HPの申請フォームから、中学校名やサイズなど手持ちの制服情報を入力。新中1生側は条件に合う制服があればフォーム上で申請する。マッチングした場合に制服が持ち込まれるのは、クリーニング業を営むローヤルグループ(本部・白井市)傘下の2社が柏市内に持つ計24店舗。クリーニング代は同グループが負担する。新中1生側はクリーニングされた制服を店舗で引き取り、制服を引き渡した人には市から千円分の図書カードが贈られる。

 市は就学援助を受けている小学6年生の世帯を対象に、今年10月末から11月上旬に郵送で個別に制度を案内、優先的に譲り受けられるよう配慮する予定。

 市教委によると、不要な制服を倉庫などで保管し、譲り受けを希望する中学生らに引き渡す自治体はあるが、制服の保存状態が悪化するなど課題もある。市教委では「グループの協力で、本当に必要としている人に清潔な制服が引き渡せる仕組みを作れた」とし登録を呼びかけている。

 バンクの問い合わせは市教委学校教育課(電話)04(7190)5779。

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