中日本高速社員、遺族と対話 笹子トンネル事故の教訓受け継ぐ

定例会見する中日本高速道路の小室俊二社長=31日午前、名古屋市

 中日本高速道路の小室俊二社長は31日の定例会見で、2012年に9人が死亡した中央自動車道笹子トンネル(山梨県)の天井板崩落事故を巡り、事故の教訓を受け継ぐため遺族と社員が直接対話したことを明らかにした。これまで同社幹部や担当者が面会してきたが、遺族が「現場の社員から話を聞き、直接思いを伝えたい」と長年要望しており、初めて実現した。

 小室社長は会見で、開催理由について「社員が遺族の切実な気持ちを聞くことで、安全性向上への取り組みをさらに深めることができる」と説明。「誠心誠意対応することで、少しでも遺族の気持ちが癒えればという思いだ」と述べた。今後も同様の機会を検討する。

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