ザンダー・シャウフェレ 悲願のメジャー制覇に向けたシャフトチェンジ

グリップをチェックする練習器具を持つザンダー・シャウフェレ(撮影/服部謙二郎)

◇米国男子◇ザ・メモリアルトーナメント 事前情報◇ミュアフィールドビレッジGC(オハイオ州)◇7533yd(パー72)

世界ランキング5位のザンダー・シャウフェレがPGAツアーの今季(2022―23年)まだ勝利がないというのがどうにも解せない。4月の「マスターズ」以降、4試合連続でトップ10入りし、「全米プロ」でも最終日に「67」をマークして18位。タイトルにあと一歩届かないが、春の好調ぶりはあるギアのスイッチも関係していそうだ。

キャロウェイのツアーレップ(クラブ担当者)によると、今年初めから使用した1W「パラダイム トリプルダイヤモンド」のシャフトを三菱ケミカルのkailiからディアマナPDに「WGCデルテクノロジーズ マッチプレー」(3月)で変更した。

ことしに入ってパラダイムのトリプルダイヤモンドへ(撮影/服部謙二郎)

一般的には“白マナ”の系譜を踏むというPD。「シャフトとのコンビネーションを調整したらスピン量が減り、かつ少しやさしく飛ばせるようになった」(同レップ)と言う。ちなみに10.5度のロフト角は昨年使用していた「ローグ ST」シリーズでも同じだった。他の多くの選手と違うのがライ角だそう。「アップライトな見え方を好む人が多いけど、彼の場合はフラットがいい」と、こちらも前作と同様の調整を施しているという。

3Wもパラダイム トリプルダイヤモンドのHLタイプで16.5度と寛容性もありそう。ちなみにUT(APEX UW)のシャフトはkailiをキープ。アイアンは金メダルを獲得した2021年の「東京五輪」当時と変わらず「APEX TCB」を愛用している。

トゥーロンとオーワークスの融合パター(撮影/服部謙二郎)

現在のキャディバッグの中で“シャウフェレ・スペシャル”が、やはり真っ赤なツノ型パター、オデッセイの「トゥーロンデザイン LAS VEGASプロトタイプ」。硬めの打感、過去に使用していたオーワークス #7の見た目が融合された唯一無二のモデルだ。

29歳はメジャー初勝利も待ち遠しい。「彼は年々進化していて、体の強さやスピード感、敏捷性も向上し続けている。私たちはその都度、彼のドライバーの動き、スイング中にフェースがどのポジションにあると彼が気持ちよくスイングできるかかといった、細かいことを考えるんだ」。フィジカルにスイング、クラブ。三位一体となって次の大きなタイトルを狙っている。

ドライバー&3Wはパラダイムへスイッチ(撮影/服部謙二郎)

〈ザンダー・シャウフェレの14本〉
ドライバー:キャロウェイ パラダイム トリプルダイヤモンド ドライバー(10.5度)
シャフト:三菱ケミカル ディアマナ PDフレックスTX
フェアウェイウッド:キャロウェイ パラダイム トリプルダイヤモンド(3HL16.5度)
シャフト:三菱ケミカル ディアマナ PD 80 フレックスTX
ユーティリティ:APEX UW(21度)
シャフト:三菱ケミカル Kaili White 90 フレックスTX
アイアン:キャロウェイ APEX TCB アイアン(4番~PW)
シャフト:トゥルーテンパー ダイナミックゴールドX100
ウェッジ:キャロウェイ JAWS RAW ウェッジ(52度)、 タイトリスト ボーケイSM6(57度)、ボーケイウェッジワークス(61度)
シャフト:トゥルーテンパー ダイナミックゴールドX100
パター:オデッセイ トゥーロンデザイン LAS VEGASプロトタイプ
ボール:キャロウェイ クロムソフト X ボール

球の上がりやすいトリプルダイヤのHLをチョイス(撮影/服部謙二郎)
UTのシャフトも三菱ケミカルのカイリへ(撮影/服部謙二郎)
契約選手の中でも使用率の高いTCB(撮影/服部謙二郎)
ウェッジはボーケイがお気に入り(撮影/服部謙二郎)
見た目はオーワークス。中身はトゥーロンという複合型(撮影/服部謙二郎)
クロムソフトXを愛用中(撮影/服部謙二郎)

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