4年ぶりの田植え、イクゾー! 青森・西目屋村親善大使の吉さん 「幾三米」として流通へ

田植え機に乗って「はれわたり」を植える吉幾三さん

 青森県西目屋村の「好きです西目屋ふるさと親善大使」を務める歌手の吉幾三さん(70)=五所川原市出身=が5月31日、村内で「幾三米(いくぞうまい)」の田植えを4年ぶりに行った。吉さんは「コメは子どもと一緒。いい子に育ってほしい」と語った。

 幾三米は「吉さんが育てたコメ」として村がPRに活用している。9月下旬に約600キロの収穫を予定しており、同村の「道の駅 津軽白神」で販売するほか、ふるさと納税の返礼品として提供する。栽培は2016年から行っているが、新型コロナウイルス下の自粛ムードで吉さんは田植えを控えていたという。

 これまでは県産米「まっしぐら」を育てていたが、今年は同村田代の前山正さんの管理する水田約10アールで新品種「はれわたり」を育てる。

 好天の下、前山さんのアドバイスを受けながら、田植え機に慎重に乗り込んだ吉さんは、苗の列が曲がらないように真剣な表情でハンドルを握り、苗を植え付けていった。

 作業を終えて「田んぼのあぜ道で握り飯を食いながら岩木山を眺めていた、子どもの頃を思い出す」と語った吉さん。「こうやって植えて稲刈りもして、村の返礼品として出しているんだけど、一回も私に(村から)送られてこない」と冗談めかし、たじたじの様子の桑田豊昭村長に「納税しますので送ってください」と語りかけた。吉さんは、秋にも稲刈りをしに村を訪れる予定という。

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