石川遼「心が温まる」 前週V&予選同組の平田憲聖が語った“縁”にホッコリ

意外な縁を聞いた石川遼は「あした、平田選手にその話を詳しく聞きたい」(撮影/亀山泰宏)

◇国内メジャー◇BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ 事前(31日)◇宍戸ヒルズCC西コース(茨城)◇7430yd(パー71)

「君がプロになるときまでオレも頑張るよ」――。石川遼はジュニアイベントで触れ合った少年少女からプロゴルファーになる思いをぶつけられたとき、そう返して背中を押してきたという。2008年、16歳でのプロ転向から15年以上も続けてきた。

前週「ミズノオープン」初優勝を飾ったばかりの平田憲聖も、その一人。「小学生のときに抽選で当たって、石川遼さんと一緒にプレーすることができたんです」。貴重な体験を通して憧れを強め、夢をかなえた。予選ラウンドで石川と同じ組に入ったのも、タイトル奪取でトッププロへの階段をひとつ上がった証しにほかならない。

ストーリーを伝え聞いた石川も「心が温まるというか、和みますね」と喜びをにじませた。自らの幼少期も、カッコいいプロの姿が脳裏に焼き付いている。福島・五浦庭園のイベントで中嶋常幸から「うまいね」と声をかけられたこと、東京ゴルフ倶楽部で行われた「日本オープン」で尾崎将司からサインをもらったこと、千葉カントリークラブ野田コースでの「日本女子オープン」で宮里藍に声援を送ったこと…。「こういうプロゴルファーになりたい、と。一生忘れられない経験になる」。思い出を原動力に続けてきた活動が、わずかでも影響力をもたらせていたことがうれしい。

初優勝の余韻。平田憲聖は昨年7位に入った舞台でもある(撮影/亀山泰宏)

優勝後、平田のもとに届いた何百件という祝福の中には、大阪学院大ゴルフ部時代の同級生が涙ながらにかけてきた電話もあったという。22歳もまた、感動を与えられるプロゴルファーとなって国内メジャー初戦に臨む。(茨城県笠間市/亀山泰宏)

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