バスケットボール男子のBリーグ1部(B1)川崎ブレイブサンダースの元沢伸夫社長(46)が同クラブ会長に就くことが31日、分かった。
複数の関係者によると、元沢氏は親会社のディー・エヌ・エー(DeNA)が2028年10月に、川崎市川崎区で開業を目指す新アリーナ事業に注力する方針という。
後任には、ことし1月までサッカーのJリーグ1部(J1)FC東京でマネジメントダイレクター兼マーケティング統括部長を務めた川崎渉氏(39)が就任する見込み。6月末の株主総会で正式決定する。
元沢氏は東芝からDeNAがクラブの運営権を受け継いだ2018年1月、プロ野球の横浜DeNAから社長に就任した。マーケティングを徹底する手法に加え、ユーチューブやツイッターといったSNSを活用したデジタル戦略でファン層を拡大。20年にはSDGs(持続可能な開発目標)プロジェクト「&ONE(アンドワン)」を立ち上げ、川崎市内の企業などとの連携を深めるとともに、地域密着を念頭に多角的に事業を展開してきた。
今シーズンは3季ぶり3度目の地区優勝を果たしたが、日本一を決めるチャンピオンシップでは準々決勝で敗退。チームは後任の川崎氏をトップに据え、悲願のリーグ制覇を目指すことになる。
DeNAは3月、京急川崎駅の隣接地に、約1万人収容の新アリーナを含む複合エンターテインメント施設を整備すると発表しており、25年の着工を予定している。