女児遺体、用水路で発見…裸でへその緒あり 19歳バイト女逮捕「捨てた」 一緒に住む男女「妊娠を知らず」

乳児死体遺棄の疑い、19歳女を逮捕=春日部市

 5月16日、埼玉県春日部市の用水路で生後間もないとみられる女児の遺体が見つかった事件で、県警捜査1課と春日部署は31日、死体遺棄の疑いで、春日部市のアルバイトの女(19)を逮捕した。捜査関係者によると、女児はへその緒が付いた状態で遺棄されていた。女が出産後、比較的短時間のうちに川に捨てに行ったとみて、詳しい状況や犯行に至った経緯を調べている。

 逮捕容疑は5月16日ごろ、春日部市中央2丁目を流れる会之堀川河川内に女児の遺体を遺棄した疑い。調べに対し、「産んだ赤ちゃんを川に捨てました」と容疑を認めているという。

 捜査1課によると、現場付近の聞き込みを中心に防犯カメラ映像の精査などから女の関与を特定した。女と女児は科学捜査で親子関係が認められたという。引き続き、女児の死因の特定を進める。

 女は市内のアパートに家族や婚姻関係のない20~30代の男女3人と同居。アパートから遺棄現場は徒歩圏内で川まで歩いて運んだとみられる。

 女は「トイレで出産した」旨の供述をし、一緒に住む男性2人と女性1人は「妊娠に気付いていなかった」と話しているという。現時点で産婦人科の受診歴や母子手帳の発行は確認できていない。女児にへその緒が付いていたことや女が犯行当日の朝方に産んだ旨の供述をしていることから県警は出産後、さほど時間がたたないうちに遺棄したとみて裏付けを進めている。

 女児が発見された現場は、東武鉄道春日部駅西口から約450メートル。女児は服を着ていない状態で砂利が混じった土の上に横たわっていた。通行人の20代女性が見つけ「用水路内の土のある部分に、人の赤ちゃんが見える」と県警本部に通報。用水路は幅約6.1メートル、深さ約2.6メートルで、発見時の水深は約20センチだった。

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