球宴ファン投票が開始 MLB公式サイト記者が注目ポイントを紹介

日本時間6月1日、MLB機構は2023年オールスター・ゲームのスタメン出場選手を決めるファン投票を開始。今年はシアトルで開催される年に1度の夢舞台にどの選手が選ばれるのか注目が集まるが、MLB公式サイトのライターを務めるコール・ヤコブソン記者は特に注目すべき8つの見どころについて紹介している。

1.マイク・トラウト(エンゼルス)の連続スタメン選出は継続されるか
2012年以降10開催連続(2020年は開催なし)でオールスター・ゲームに選出されているトラウトだが、それだけではなく2013年以降9開催連続でスタメンに選出されている。今季のトラウトは50試合以上に出場したシーズンの中では打率、出塁率、長打率のすべてで自己ワーストの数字となっているが、選出されればカル・リプケンJr.(1989年-2001年)以来となる10年連続スタメン選出の快挙となるだけに注目が集まる。

2.ワンダー・フランコ(レイズ)とボー・ビシェット(ブルージェイズ)は球団史上初のスタメン選出ショートとなれるか
ともに好調のフランコとビシェットは、今季の遊撃手WARランキングでメジャー1位と2位に立っているが、それぞれ所属するレイズとブルージェイズは過去1度も所属選手がショートのスタメンに選出されたことがない。スタメンに支持されればチームの歴史に名を残すこととなる両選手だが、両チームともアメリカン・リーグ所属のためその椅子はたった一つだ。

3.好調のレイズから何名がスタメンを勝ち取るか
レイズはフランコだけでなく、50試合終了時点で11選手が7本塁打以上をマーク(1906年以降メジャー最多)とチーム全体が絶好調。特に一塁手のヤンディ・ディアス、外野手のランディ・アロザレーナとジョシュ・ロウは有力候補だ。もし4人がスタメンに選出されれば2016年のレッドソックスとカブス以来の快挙。レイズからスタメンに選出された選手は過去6人しかいないだけに、チームの歴史を大きく塗り替えることとなる。

4.フレディ・フリーマン(ドジャース)はファーストのスタメンを勝ち取るか
2022年からドジャースに所属しているフリーマンは昨年も好成績を残していたが、よりファンの支持を集めたのは最終的にシーズンMVPを獲得したポール・ゴールドシュミット(カージナルス)だった。今季も安打数メジャートップと素晴らしい活躍を見せているフリーマンが選出されれば、ドジャースの一塁手としてはスティーブ・ガービー以来43年ぶりの快挙となる。

5.スタメン選出を勝ち取るルーキーは現れるか
新人選手がスタメン選出されたのは2017年のジャッジが最後だが、それ以来の快挙を成し遂げる選手は現れるのか。その最有力候補として名前が挙がっているのがコービン・キャロル(ダイヤモンドバックス)だ。今季躍進を見せているチームで9本塁打、16盗塁、OPS.894、(日本時間5月31日終了時点)の活躍を見せており、もしオールスターに選出されれば(スタメンでなくても)ダイヤモンドバックスの新人選手としては初となる。そのほかではジョシュ・ヤング(レンジャーズ)、ジェームズ・アウトマン(ドジャース)、吉田正尚(レッドソックス)らが有力候補だ。

6.マット・チャップマン(ブルージェイズ)は初のスタメン選出なるか
チャップマンはゴールドグラブ3度受賞、MVP投票10位以内2度の言わずと知れたスター三塁手だが、意外にもオールスター・ゲーム選出は2019年の一度のみで、その時はアレックス・ブレグマン(アストロズ)にスタメン選出の座を譲っている。ブルージェイズ移籍2年目にして打率.284、7本塁打とキャリアハイペースのシーズンを送っている今季こそ初の栄光を勝ち取るだろうか。

7.アンドリュー・マカッチェン(パイレーツ)はオールスターに返り咲くか
2011年から5年連続オールスター・ゲーム選出と慣れ親しんだ古巣のパイレーツに戻り、今季8本塁打、OPS.799の活躍で若手中心のチームを引っ張っている36歳のマカッチェン。成績としては微妙なラインだが、昨年古巣のカージナルスに復帰し華々しいラストシーズンを送ったアルバート・プホルスが新設の特別枠で選出されたように、ファン心情の後押しもありそうだ。

8.スタメン選出外野手が45年不在のホワイトソックスをルイス・ロバートは救えるか
今季苦しいシーズンを送っているホワイトソックスだが、外野手のルイス・ロバートは13本塁打をマークし、守備でも平均的な選手と比較してどれだけ多くのアウトを取ったかを示す「OAA」の指標で外野手トップの数字を叩き出すなど攻守に気を吐いている。既出のジャッジ、トラウト、アロザレーナ、ロウなどライバルの多いアメリカン・リーグの外野部門だが、ロバートがスタメン選出を勝ち取れば1977年のリッチー・ジスク以来実に46年ぶりのこととなる。

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