北里大、生物環境科学科を青森・十和田市から移転へ 市内の学生、数十人減か

 北里大学は31日までに、青森県十和田市にある獣医学部の生物環境科学科を相模原市の相模原キャンパスに移転することを決定した。同学科の学生は2年次から十和田キャンパスで学んでいるが、2024年度の入学生からは相模原キャンパスのみで過ごすことになる。

 同学部によると、同学科では動植物の生態や生息環境などについて学んでいる。同学科の移転は今年4月に相模原キャンパスに新設した未来工学部データサイエンス学科と連動して学習、研究環境を整えることが目的。

 獣医学部はほかに獣医学科、動物資源科学科があり、生物環境科学科を含む3学科とも1年次は相模原キャンパス、2年次以降は十和田キャンパスで過ごしている。現在の生物環境科学科の1~4年次の在学生247人は引き続き2年次以降も十和田で学ぶ。他の2学科に変更はない。

 同学部の入学者数は21年度291人、22年度342人、23年度297人。このうち、生物環境科学科は21年度45人、22年度71人、23年度48人だった。今後は卒業に伴い、数十人単位で十和田市内の学生の減少が見込まれる。

 小山田久市長は取材に、「残念だが(大学の決定なので)仕方ない。(経済的にも)学生が下宿したり飲食したりする経費が十和田市に(落ち)なくなることは残念」と話した。

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