【男性の家事・育児】女性の4分の1 静岡県の調査結果 2025年までに男性関与時間を40分増へ

静岡県の調査で、男性の1日の家事・育児時間は2時間50分、女性の4分の1であることが分かった。調査結果を受けて県は、2025年までに男性が家事育児に関与する時間を40分増やす方針を示した。

県が2021年、20~50代の子育て世帯181人を対象に行った、1日の時間の使用に関する調査では、女性は家事に平均4時間36分、育児に平均7時間29分だったことに対し、男性は家事に55分、育児に1時間55分で、合計した時間を比較すると、女性の約4分の1となった。

また、「夫は外で働き、妻は家庭を守る」といった家庭内の意識調査では、賛成は13.6%、反対は73.17%で、反対の回答は10年前に比べ、約15ポイント増えた。

男性の家事や育児について街の人に聞いてみると…。

(30代女性)

「30分~1時間くらいはやってくれている、もっとやってほしい、(夫の)仕事の事を考えるとなかなか難しい」

(30代女性)

「(夫の家事・育児は)2~3時間、夫は仕事で朝と夜しかいないが、朝は洗い物、夜はお風呂入れて、洗い物してくれる」

県では男性の家事・育児時間を促進するため、育児で利用できる休暇制度などを紹介する父子手帳「さんきゅうパパになろう!シェアワセBOOK」や「家事シェアリング」を製作し、企業などへ配布。また、県内の男性育児休業取得率は、2022年度は21.8%で、2021年度の13.7%から8ポイント以上増加し、男性の家事・育児の環境は少しずつ改善されている。しかし、今回の調査では、いまだに男性と女性の間に大きな偏りが生じる結果となった。この結果を受け、県の担当者は「昔ながらの意識が社会に残っているのでは」と指摘する。

(県男女共同参画課 石原淑貴さん)

「社会的な制度や慣行の中に男性は仕事、女性は家事・育児といった意識が残っている、無意識のうちに思っていることが現状にも残っているため、その考えを少しでも気づいて解消する、払しょくするところから始めることが大事」

また、今回の調査結果を受けて県は、男性の家事・育児時間についてある目標を掲げた。

(県男女共同参画課 石原淑貴さん)

「男性の家事・育児時間を主体的に促進していくために、県では2025年度までに1日平均40分増加させる計画を推進している」「県は『家事シェアリング』の冊子を企業で働く若手社員や管理職に配布をしたり、セミナーを開催することによって、男性の家事・育児の積極的な、また主体的な参加を促進していく」

家庭の時間を確保するためには職場改善も不可欠で、県の担当者は「ワークライフバランスを実現し、男女ともに活躍できる社会を目指していく必要がある」と話す。

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