中国景気、想定外の回復遅れ 市場停滞、デフレ懸念も

中国のペットボトル飲料を生産する工場=5月、湖北省丹江口市(共同)

 【北京共同】1日までに発表された5月の中国製造業購買担当者指数(PMI)は、英調査会社IHSマークイットが50.9と、好不況を判断する節目の50を2カ月ぶりに上回る一方、国家統計局は48.8と割り込んだ。習近平指導部は新型コロナウイルスの感染を抑え込む「ゼロコロナ」政策を終了したが需要は鈍く、想定外の景気回復の遅れに金融市場も停滞気味だ。

 消費の活力不足が物価上昇率の低さに表れ、デフレ懸念もささやかれ始めた。中国有力企業が上場する香港株式市場のハンセン指数は、経済急回復期待で年初来高値を付けた1月下旬から、2割も下落している。

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