キーワードは“野菜マシマシ” 摂取量少ない静岡県民… 健康増進へキャンペーン始まる

私たちの生活には欠かせない野菜。静岡県民の野菜摂取量がとても少ないという現状をご存じでしょうか?健康に過ごせる時間をもっと伸ばしたい。県は新たなキャンペーンを始めました。キーワードは「野菜マシマシ」です。

静岡市葵区にある、自家製麺とまるで山のように盛られたもやしが自慢のラーメン店です。「野菜増し増し」はラーメンの上に約600gの野菜がのっていてます。

<ラーメン山なぜか 柴浩二店長>

「(ラーメンを)出すと『待ってました』という感じでうれしそうな顔をしてくれるので、こちら側ももう少し野菜を盛っても良かったかなみたいな気持ちになる」

ラーメンを食べた人は、このもやしの量にとても満足していると言います。しかし、静岡県民は圧倒的に野菜の摂取量が少なくなっています。

厚生労働省が行った都道府県別の1日の野菜摂取量の調査では、県内の男性が274gで全国38位。女性が243gで41位となっていて、目標とされている350gにも届いていません。

そのような状況を打開すべく、行政と民間企業が立ち上がりました。静岡市内のスーパーで行われた「野菜マシマシ」キャンペーン。買い物客に野菜を食べてもらうため、対象の商品を購入するとオーガニック野菜セットが抽選で当たります。6月1日のキックオフイベントでは、来場者が無料で野菜の摂取量を測れる「ベジチェック」の測定会などが行われました。

<県健康福祉部 石川哲史健康局長>

「県民の皆様には、野菜マシマシを合言葉に、ぜひたくさんの野菜をおいしく食べていただきたい」

野菜を食べるというとダイエット効果が連想されますが、私たちの健康寿命を延ばすための大きな要素も含んでいるんです。

介護が必要になった主な原因です。厚生労働省の調べによると、脳血管疾患が上位を占めていることが分かります。県では、野菜を食べることで野菜に多く含まれる「カリウム」が体内の余分な食塩を体の外に排出し、脳血管疾患の1つの要因となっている高血圧対策につながるとしています。食品栄養の専門家は野菜を摂取することが間接的に塩分量を減らすことにつながるといいます。

<静岡県立大学 食品栄養科学部 栄養生命科学科 串田修講師>

「野菜をたくさん食べる方は煮物もそうだと思うし、けっこう塩も一緒に増えてしまう人も多いが、野菜を増やしていきつつ、実は塩はそれ以上増やさない、少しずつ減らしていく。県民全体の健康、栄養の改善につなげていく非常に興味深い取り組みだと思うので、ぜひ広めたい」

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