豪雨5年 倉敷で8月復興シンポ 市長発表、安部龍太郎氏講演も

倉敷市役所

 倉敷市の伊東香織市長は1日、西日本豪雨から5年の節目に合わせ、甚大な被害が及んだ真備町地区の復興について考えるシンポジウムを8月11日に開くと発表した。作家・安部龍太郎氏の基調講演と、有識者を交えたパネルディスカッションで構成。道路や橋などハード整備が進む中、コミュニティー再生といったソフト面の取り組みに弾みをつける。

 安部氏は、奈良時代の学者・政治家吉備真備を輩出した同地区の歴史や魅力を紹介。パネルディスカッションでは歴史、文化、復興関連の有識者とともににぎわい創出のヒントを探る。入場無料。マービーふれあいセンター(同市真備町箭田)で11日午後に開催する方向で調整している。

 豪雨から5年となる7月6日に追悼式を営むことも明らかにした。遺族や地域住民ら約300人を招待する計画で、新型コロナウイルス禍の影響で100人未満に抑えていた出席者を大幅に増やす考えを示した。

 市が策定した同地区の復興計画は2023年度が最終年度となり、国や県の担当分も含めて同地区の主要なハード整備がおおむね完了する。

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