モルドバで欧州共同体が首脳会合 連帯演出でロシア孤立化図る

欧州政治共同体の首脳会合前に記者団に話すウクライナのゼレンスキー大統領(左)とモルドバのサンドゥ大統領=1日、モルドバ・ブルボアカ(共同)

 旧ソ連モルドバの中部ブルボアカで1日、欧州連合(EU)加盟国と近隣諸国の新たな連合体「欧州政治共同体(EPC)」の2回目の首脳会合が開かれた。ロシアの侵攻を受けたウクライナや軍事的脅威にさらされるモルドバへの欧州の連帯を演出し、ロシアの孤立化を図った。ウクライナのゼレンスキー大統領も参加した。

 ゼレンスキー氏は会合前、モルドバのサンドゥ大統領と共に記者団の前に現れ、避難民の受け入れなどモルドバ市民のウクライナ支援に謝意を示した。サンドゥ氏は「(ロシアと戦う)ウクライナのおかげでモルドバは安全だ」と語りかけた。

 ウクライナとモルドバは昨年、侵攻を受けEUに加盟を申請し、EUは同年6月、両国を加盟候補国に認定した。

 EPCはウクライナ侵攻を受け、EUの枠を超えて欧州各国の連携を強化する枠組みとしてフランスのマクロン大統領が提唱し発足。昨年10月にチェコ・プラハで初会合を開いた。今回の会合には47カ国が招待された。トルコのエルドアン大統領は出席しなかった。

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