猫の『総合栄養食』と『おやつ』の大きな違い5つ

1.栄養

総合栄養食とおやつでは、含まれる栄養に差があります。というのも、前者は猫の健康を維持する目的で作られていて必要な栄養素を全て含んでいるのに対し、後者は嗜好性を重視して作られ、猫を喜ばせたり飼い主さんとのコミュニケーションを円滑したりするために使われるなどある意味娯楽を目的として作られているからです。

つまりおやつには、それだけでは健康を維持するのに十分な栄養が含まれていません。

愛猫の毎日の食事には、総合栄養食が必要です。もし栄養が不足すれば、さまざまな病気を引き起こしたり正常に成長できなくなったりします。時にはおやつも必要ですが、与えすぎると肥満になる可能性が高まります。

愛猫の健康を考えるのであれば、主食とおやつのバランスが大切になってきます。

2.量

次に、与える「量」も、総合栄養食とおやつでは大きく異なります。基本的におやつは、与えなくても大丈夫な食べ物です。ですが、通院を頑張ったご褒美やコミュニケーションツールとして有効に作用します。

肝心の量ですが、おやつに含まれるエネルギーは愛猫が必要とする1日のエネルギー量の1割、多くても2割までに抑えるのが良いとされています。それ以上になってしまうと、肥満や栄養バランスが崩れるリスクが高まります。そして、おやつで摂取する分のカロリーを差し引いたカロリー分の主食を与えます。

まとめると、愛猫が必要な1日のエネルギー量は、基本的に総合栄養食だけで賄ってOK。おやつを与える場合は、1日に必要なエネルギー量の1~2割までにおさめ、残り8~9割は総合栄養食で賄うようにします。

3.嗜好性

おやつは総合栄養食よりも、「嗜好性」が高く作られています。それは、おやつの方が猫にとって美味しく感じるように作られているということです。カリカリは食べないのに、おやつだと良く食べる、という場合もあるのではないでしょうか。

ですが、愛猫が良く食べるからといっておやつばかりを与えていると、栄養不足になるばかりか、肥満になりやすくなります。くれぐれも、与える量には注意が必要です。

4.与えるタイミングと回数

猫にご飯を与えるタイミングには、決まりがある訳ではありません。ですが、猫は自然界では、早朝と夕方に最も多く狩りをする習性があるため、その時間帯に主食を与えるのが望ましいとされています。

また猫は本来、小さい獲物を一日に何回も捕まえて食べるため、朝と夕方以外にも少量ずつ何回か食事を与えると良いとされています。

つまり、一般的には1日2~4回の食事を与えるのがよいようです。ただ、愛猫の好みや飼い主さんの生活リズム等に合わせ、タイミングや回数を決める必要があります。

一方おやつは、与えると良いとされているタイミングや回数は、特にありません。状況に合わせて与えたり、ご褒美として与えたり、毎日同じタイミングで与えたり、ご家庭によって異なるでしょう。ここは飼い主さんの裁量となりますが、主食の邪魔をしないようなタイミングで与えましょう。

5.パッケージ表記

猫の食べ物が入っている商品のパッケージには必ず、「総合栄養食」や「おやつ(間食)」などの表記があります。

「一般食」や「副食」と書かれているものも、おやつと同じようにそれだけでは猫が必要とする栄養全てを賄えません。与えようとしているものが一体何に分類されるのか分からない場合は、必ず表示を確認してから与えるようにしましょう。

表記の仕方はさまざまなのですが、総合栄養食と記載されていなければ、それだけを与え続けるのは猫の食事として適していません。必ず、総合栄養食と併せて与える必要がありますので、注意してください。

まとめ

今日のねこちゃんより:ルーク♂ / 2歳 / 雑種(ミックス) / 6kg

ペットショップやネットショップを覗くと、あまりに多くの商品がひしめいていて、どれが良いのか混乱してしまうかもしれません。猫の食べ物を選ぶ基準は色々ありますが、総合栄養食とおやつにはご説明したような大きな違いがありますので、購入前には最低限、総合栄養食なのかそれともおやつ(総合栄養食以外)なのかを、確認しましょう!

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