新緑の中、幸せ願う 鶴岡・湯殿山神社本宮の開山祭

約250人が参列した湯殿山神社本宮の開山祭=鶴岡市

 出羽三山の奥宮とされる湯殿山神社本宮の開山祭が1日、鶴岡市田麦俣の同本宮で行われた。昨年に引き続き人数制限はなく、県内外から約250人が参列し、新緑の中で静かに手を合わせた。

 出羽三山神社の宮野直生(なおい)宮司が国宝・羽黒山五重塔の改修に対する協力に感謝しながら「引き続き理解と力添えをお願いしたい」とあいさつした。神事ではほら貝の音が響き、祝詞が読み上げられるなどした後、参列者代表らが玉串をささげた。

 本宮は月山(1984メートル)に連なる湯殿山(1504メートル)の中腹にある。周囲には残雪も見られ、時折爽やかな風が吹いた。毎年開山祭に参列しているという鮭川村京塚、農業八鍬知一さん(71)は「家族の幸せと地域の活性化を祈った」と話していた。同本宮では8月15日に本宮祭、11月1日に閉山祭が行われる。

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