「学校でのいじめ」3倍増 SNS上で誹謗中傷、教員から体罰…福井法務局2022年の人権侵犯事件まとめ

 福井地方法務局は2022年の「人権侵犯事件」の概要をまとめた。受理件数は前年から21件減少し106件。最も多かったのが「学校でのいじめに関する事案」で、前年から16件増えて25件。3倍近く増加したことについて法務局は「コロナ禍が徐々に収まり、学校活動が活発になったことが影響しているのではないか」としている。

 誹謗中傷などの「プライバシー関係」16件が続き、このうち10件がインターネットによる事案。拡散力のある交流サイト(SNS)への他人の個人情報の書き込み行為などがあった。教員による児童生徒への人権侵犯事案は6件と昨年より4件増加。このうち半数の3件はいき過ぎた指導を背景とした体罰事案だった。

 法務局は「約140人の人権擁護委員らと連携を取り、人権意識の啓発を進めていく」としている。人権侵犯に関する相談は、全国共通人権相談ダイヤル「みんなの人権110番」=電話0570(003)110(平日午前8時半~午後5時15分)。

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