チェーンソーを使った伐木技術を競う「世界伐木チャンピオンシップ」(4月19~22日・エストニア)に出場した青森市の岡田望さん(40)が、女子丸太輪切り競技で優勝し1日、青山祐治副知事に報告した。日本選手の金メダル獲得は初めてといい、「次は総合優勝を目指す」と新たな目標を掲げた。
大会はエストニア南部のタルトゥで開かれ、女子の部には世界11カ国の代表11人が出場。丸太輪切りや枝払い、伐倒など5種目を行い、種目別と総合の成績をそれぞれ競った。世界大会初出場の岡田さんは丸太輪切りで優勝するなど、総合4位に入った。
岡田さんは青森市の林業会社・ウッドホープに勤務。同市で開かれた伐木の日本大会を見たのがきっかけで競技を始め、4年目という。競技ではミリ単位の精度とスピードの両立が求められるといい、林業の現場で働きながら、休日返上で練習に励んできた。
岡田さんは1日、日本選手団チームリーダーの秋田貢さん(県森林組合連合会参事)、同社の工藤秀和社長と県庁を訪れ、青山副知事に優勝を報告した。
報道陣の取材に、岡田さんは「輪切りは苦手な種目だったので、優勝した実感がなかなか湧かなかった」と大会を振り返りつつ、「自分の優勝をきっかけに、林業に興味を持つ人が増えればうれしい。次の世界大会までにメンタルを鍛えて、今度は総合優勝したい」と述べた。青山副知事は「県民にとっても誇らしいこと」とたたえた。