メルセデス・ベンツ、航続距離593kmを誇る旗艦『EQS SUV』を導入。外部給電にも利用可能に

 メルセデス・ベンツの電動化ブランド、メルセデスEQが贈る専用プラットフォーム採用の『EQS SUV』が早くも日本上陸。大人7名がゆったりと快適に過ごせる質感高い室内空間と、ダッシュボード全面に広がる“MBUXハイパースクリーン”なども用意しつつ、航続距離は最長593kmを実現。その蓄電量も活かして外部給電器としても利用可能な同車は、5月29日より発売が開始されている。

 セダンの『EQS』や『EQE』などに続き、電気自動車専用プラットフォームを採用した『EQS SUV』は、F1由来の気流解析技術や渦流制御、さらにセダンとは異なるアクスル取り付け方法などに対応し、アンダーボディパネルなどにも設計変更を加えることで、SUVでありながらCd値0.26(欧州参考値)という優れた空力性能を誇っている。

 従来からのゆったりとした面の構成や継ぎ目の少なさ、シームレスデザインといった“Sensual Purity(センシュアル・ピュリティ/官能的純粋)”の思想を反映しつつ、内燃エンジン搭載車とは大きく異なるスタイリングを有する。

 一方のインテリアも3枚の高精細パネル(コクピットディスプレイ、有機EL メディアディスプレイ、助手席側の有機ELフロントディスプレイ)とダッシュボード全体をガラスで覆うワイドスクリーンで構成した“MBUXハイパースクリーン”を設定(580で標準、450でオプション)。

 ディスプレイの表示は複数のスタイルからカスタマイズすることが可能で、スポーティ、クラシック、ジェントル、ナビ、アシスト、サービス、そしてオフロード7つが用意されている。

 さらにパッセンジャーのための2列目シートは前後130mmの電動スライド機能を標準装備し、バックレストも電動リクライニング機能(前14度、後4度)も備わる。シートヒーターを備えた3列目も、前に倒した状態では平らなフロア面となり、ラゲッジルームは645Lから最大2020Lまで無段階に拡張できる使い勝手の良さも兼ね備えた。

 そして前後アクスルに搭載する電動パワートレイン(eATS)には、永久磁石同期モーター(PSM)を採用。2機種が用意されるうち『EQS 450 4MATIC SUV』の最高出力は360PS(265kW)、最大トルクは800Nmを発生し、航続可能距離はWLTCモードの一充電走行距離で593kmを確保する。

 一方の高出力版『EQS 580 4MATIC SUV Sports』の最高出力は544PS(400kW)、最大トルクは858Nmとなり、航続可能距離も589kmと実用上なんら不足のない範囲に収まり、トルクシフト機能によって前後のモーター間で駆動トルクの連続可変配分が行われるため、前後駆動力配分もつねに効率的かつ最適化されている。

 また、同車のエネルギー容量107.8kWhを誇るリチウムイオンバッテリーを活用し、日本仕様の特別な機能として車外へ電力を供給できる双方向充電(V2H/V2L)にも対応。家庭の太陽光発電システムで発電した電気の貯蔵装置としても利用できるほか、停電した場合の緊急予備電源としての利用も見込まれる。

 そのほか、新開発の大型HEPAフィルターで室内はつねにクリーンに保たれるなど、現代のメルセデスが誇る先進機能を網羅した『EQS SUV』は、全車右ハンドル仕様で『EQS 450 4MATIC SUV』が1542万円、同『EQS 580 4MATIC SUV Sports』が1999万円(ともに税込)となっている。

メルセデスコール:0120-190-610
メルセデス・ベンツ日本ウェブサイト:http://www.mercedes-benz.co.jp

SUVでありながらCd値0.26(欧州参考値)という優れた空力性能を誇っている
前後アクスルに搭載する電動パワートレイン(eATS)には、永久磁石同期モーター(PSM)を採用し、2機種が用意される
ダッシュボ ード全体をガラスで覆うワイドスクリーンで構成した”MBUXハイパースクリーン(下)”を設定(580で標準、450でオプション)
シートヒーターを備えた3列目も、前に倒した状態では平らなフロア面となり、ラゲッジルームは645Lから最大2020Lまで無段階に拡張できる使い勝手の良さも兼ね備えた

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