出生率1.26、過去最低 22年の出生数、77万747人

生後3カ月の赤ちゃん

 厚生労働省は2日、2022年の人口動態統計(概数)を発表した。女性1人が生涯に産む子どもの推定人数「合計特殊出生率」は1.26(前年は1.30)で、05年と並び過去最低だった。生まれた赤ちゃんの数(出生数)は77万747人(前年比4万875人減)で、統計開始以来、初の80万人割れとなった。

 合計特殊出生率、出生数ともに7年連続マイナス。新型コロナウイルス感染拡大による出産控えも影響し、少子化が加速している。

 岸田文雄首相は30年までを「少子化トレンドを反転させるラストチャンス」と位置付け、1日に「次元の異なる少子化対策」の素案を公表。児童手当拡充などを打ち出したが実効性が問われる。

 合計特殊出生率は05年に1.26まで落ち込んだ後、15年には1.45まで持ち直したが、16年から再び低下した。

 都道府県別で最も高かったのは沖縄の1.70で、宮崎1.63、鳥取1.60と続いた。最低は東京の1.04で、宮城1.09、北海道1.12だった。

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