従業員を確保しきれず一部店舗で営業時間短縮 値上げも 仙台市のラーメンチェーン店が苦渋の決断

宮城県のラーメンチェーン店が、従業員を確保しきれず一部の店舗で営業時間を短縮するほか、7月からは値上げに踏み切ります。

大量の豚や鶏、野菜を煮込んだスープに、独自にブレンドした小麦粉で作った麺。

仙台市を中心に直営店だけで6店舗を手掛けるラーメンの人気チェーン店、仙台っ子では一部の店で閉店時間を短縮しています。

林翔太社長「高校生が働けない夜10時以降の時間帯だと、アルバイトの人たちがなかなか集まらない」

人手不足に加えて、経営のネックになるのが食材費の高騰です。

煮込んでスープに使う豚のげん骨や、スープに加える鶏の油は、2、3年前に比べて約1.8倍に値上がり。麺の小麦粉やチャーシュー用の肉も1.2倍以上値上がりしました。

店では、たくさんの食材を入れた冷蔵庫が24時間稼働しています。スープを煮込む間、ガスの火は消せないため光熱費も気がかりです。

そこで踏み切るのが、値上げです。7月から仙台っ子らーめんは120円値上げし870円。990円だったチャーシューめんは1110円と1000円台にのせます。

林翔太社長「相当もみました、社内でも。今までなるべくこの値段でお客さんにもっともっと食べてもらいたいというのがあったので。本当に迷いましたけれど、やはりやっていかないといけない部分なんだろうなと」

食材費の高騰を受け、仙台っ子の運営会社は別の業態の店舗で余った食材を活用して新たなスープのブランドを立ち上げるなど、無駄を無くす取り組みも始めています。

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