米債務法案、3日に署名し成立 大統領「経済破綻免れた」

2日、ワシントンのホワイトハウスで演説するバイデン米大統領(ゲッティ=共同)

 【ワシントン共同】米連邦政府の債務上限問題で、バイデン米大統領は2日、ホワイトハウスで演説し、債務上限の効力を一時的に停止する法案に3日に署名すると述べた。法案は1日までに議会上下院で可決しており、署名を受けて成立する。懸念されていた米史上初のデフォルト(債務不履行)は回避される。

 バイデン氏は野党共和党との合意によって「経済危機と経済破綻を免れた」と強調した。デフォルトに陥れば日本を含む世界経済に打撃を与えるだけに、金融市場には安心感が広がった。2日のニューヨーク株式市場では、ダウ工業株30種平均が約半年ぶりの上げ幅となり、前日比701.19ドル高の3万3762.76ドルで取引を終えた。

 バイデン氏はデフォルトに陥れば「これほど無責任で、壊滅的なことはない」と強調。「誰もが望むすべてを手にした訳ではない」として、政権側と共和党が互いに譲歩したことをにじませた。

 今後については「まだやるべきことがある」とし、富裕層などへの課税強化に取り組む考えを示した。

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