LRT有識者会議 試運転中の脱線事故について「最終報告」の説明会 宇都宮市

 LRT・愛称ライトラインは2022年11月試運転中に脱線事故が発生しています。この事故を受けて宇都宮市議会で6月2日、有識者会議の最終報告の説明が行われました。

 有識者会議では脱線の原因については中間報告で「急カーブが続く事故現場は、当時の走行速度では強い遠心力がかかり脱線につながったとみられる」と指摘していました。

 宇都宮市は、この結果を踏まえ乗り心地をよくするために設けていた外側と内側のレールの高低差をなくす工事をした上で、レールの幅を6ミリ縮める調整を行いました。

 最終報告書では、工事後に行った脱線した急カーブの区間で、車輪がレールを下に押す力と横方向に押す力を調べて安全性を評価する測定試験で安全上の問題はないと判断されました。また、この試験は全線で行われ全ての箇所で安全性が確認されています。

 一方、対策のための工事には約4100万円、事故を起こした車両や変圧器の復旧に合計で約1億400万円かかったことが明らかになりました。このうち車両の修理や調査などの約1億円と地上用変圧器の復旧費の約300万円は保険が適用されるということです。

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