少雨が一転「まさに恵みの雨」沖縄・南北大東島 台風2号、農作物に好影響も

 【南大東】今年に入り記録的な少雨となっている大東島地方では台風2号に伴う雨雲で、5月31日夜から断続的に雨が降った。南大東島地方気象台によると、31日午後11時ごろの降り始めから、2日午後3時までの降水量は南大東村で93.0ミリ、北大東村で80.5ミリを観測した。同地方の1~5月末の降水量は南大東村が176ミリ、北大東村は232ミリだった。島民たちは、久しぶりのまとまった雨に「作物にとって、まさに恵みの雨」と喜んでいる。

 雨のピークは、台風2号が大東島地方に最も接近した2日昼前。南大東村さとうきび生産組合長の儀間勉さん(66)は「こんなにまとまった雨は今年初めてだ。梅雨に入っても、例年に比べて雨が少なかった。作物の成長も回復するだろう」と期待した。

 南大東村では1月から4月末までの降水量は統計が始まった1942年から最も雨が少なく、北大東村も2003年の統計開始から最少だった。5月も例年に比べて少なかった。

 (岩崎みどり)

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