【台風・大雨】台風接近、千葉県内に被害 松戸市で80代女性がけが 住宅に被害も

鉄道の計画運休を知らせる掲示=3日午前8時45分、いすみ市のJR大原駅

 台風や前線の影響で2日から3日午前にかけて、県内は激しい雨が降った。県によると、3日午後4時現在、松戸市などで2人がけがしたほか、鎌ケ谷市などで住宅への浸水被害などがあった。

 気象庁によると、関東から西日本太平洋側に延びる前線に、台風から非常に暖かく湿った空気が流れ込んだため、前線の活動が活発となった。銚子地方気象台のホームページによると、我孫子市や香取市、木更津市などの10地点で6月の観測史上最大の24時間雨量を記録。一時、千葉や柏、香取、木更津など20市町に土砂災害警戒情報が出たが、3日午後3時40分までに全て解除された。

 県によると、松戸市で80代女性が、習志野市で80代男性がいずれも風にあおられて転倒し、頭などを打撲するけがを負った。住宅被害では、柏市内でトタン屋根の一部が剥がれたほか、門の土台部分の基礎が道路に崩れる被害が発生。鎌ケ谷市と印西市で計3棟が床上浸水し、船橋、柏など7市で計11棟が床下浸水した。冠水などにより、県道と市町道計17カ所が全面通行止めとなった。

 大雨の影響とみられる停電も発生。東京電力パワーグリッドによると、2日から3日午後0時15分までに、千葉や君津、南房総など19市町で延べ約1万3千軒が停電した。3日午後2時までに全て復旧したという。

 JR千葉支社によると、3日は内・外房線の一部区間などで始発から計画運休を実施。午後4時前までに全てで運転を再開したが、特急20本を含む183本が運休し、約2万5千人に影響した。

 避難所は一時40市町で小学校など計233カ所に開設。最大で66世帯97人が避難した。

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