2022-23シーズンの欧州サッカーシーンはいよいよ佳境だ。
ここでは、『FourFourTwo』による、現世界最高のストライカー10人を見てみよう。
10位 ドゥシャン・ヴラホヴィッチ(ユヴェントス)
フィオレンティーナで108試合49ゴールを記録したセルビア人が、2022年1月にトリノに到着した際、ユヴェントスファンは大きなことを期待していた。
ただ、ユーヴェが移行期を迎えていることもあり、まだその高みには達していない。クラブが抱えるピッチ外の問題がピッチ上にも影響しているとはいえ、彼は今季もセリエAで2桁ゴールを記録。
ファイターであるヴラホヴィッチは、ロングパスからボールに魔法をかけることも、背後からスプリントすることも、DFと空中戦を競り合うことも得意としている。
まだ23歳であり、来季のユーヴェが適切な補強をすれば、彼は本領を発揮できるだろう。
9位 アレクサンデル・イサク(ニューカッスル)
昨夏にレアル・ソシエダから6000万ポンド(103億円)もの移籍金で加入したことは、若い選手にとってプレッシャーになったはず。
だが、彼はセントジェームズパークに加入して以来、その期待に確実に応えてきた。
最初の数カ月は怪我に悩まされたが、スウェーデン代表FWは2試合に1ゴールのペースで得点を奪取。その電撃的なスピードと魅惑的なタッチでDFを制圧し、失った時間を取り戻してきた。
彼の才能を見たいなら、4-1で勝利したエヴァートン戦でジェイコブ・マーフィーのゴールの前に見せた“ウネウネ”ドリブルを見ればいい(上記動画9分38秒から)。
8位 ガブリエウ・ジェズス(アーセナル)
他の大多数のストライカーたちとは異なり、アーセナルにとってジェズスが非常に重要であることを証明するのは、ゴール以外でチームにもたらすものである。
動き、連携プレー、そして、疲れ知らずの労働倫理は、ガナーズにとって貴重であり、マンチェスター・シティから彼を獲得したミケル・アルテタ監督の決断を正当化するものだ。
サッカー界でジェズスのように献身的にDFを苦しめるストライカーはほとんどいない。今季もプレミアリーグで2桁ゴールを記録しており、ゴール前での実力も際立っている。
7位 ラウタロ・マルティネス(インテル)
インテルのキャプテンとして、2010年以来となるCL決勝進出に貢献したが、彼にとっては今季のハイライトにすらならないかもしれない。
この小柄なフロントマンは、昨年末のW杯で優勝したアルゼンチン代表の一員でもある。
W杯でのパフォーマンスで嘲笑を浴びたが、セリエAで20ゴールを叩き出し、CL決勝に進出したことでその批判に応えた(W杯では怪我を負っていたとも告白)。
このアルゼンチン人は圧倒的なスピードと強烈なシュートが武器。プレミアリーグの多くのクラブが獲得を狙っているが、その理由は簡単に分かる。
6位 ロベルト・レヴァンドフスキ(バルセロナ)
順位がやや低いが、クオリティが高い選手たちがまだまだ溢れているので、勘弁してほしい。
とはいえ、得点を量産するこのポーランド人は異なる3つのクラブでCLハットトリックを達成した最初の選手になった。
34歳になったレヴァンドフスキは昨夏にバイエルンを去る際、もっと楽な選択肢を選ぶこともできた。
だが、彼はMLSではなく、バルサ行きを決断。375試合で344ゴールを叩き出したドイツ時代と同じような得点力を見せつけた。いまだにアンストッパブルだ。
5位 ヴィクトル・オシメーン(ナポリ)
ナポリのスクデット獲得に貢献した選手は多いが、オシメーンほど称賛に値する存在はいない。
高額な移籍金でやってきた加入当初は計画通りにはいかなかったが、今季は23ゴールとその価値を証明してみせた。
ナポリの攻撃陣の中心的存在であるオシメーンは、ダイレクトでゴールのことしか頭にない。どんな場面でもゴールへの熱意は明らか。 ヨーロッパ中が彼の才能を追い求めるのも納得だ。
4位 ハリー・ケイン(トッテナム)
もし、今季のプレミアリーグであのストライカーが超人的な活躍をしていなければ、ケインのシーズンは並外れたものとして賞賛されたはずだ。
とりわけ、自信や攻撃力、そして、あえて言うなら能力も欠けているスパーズでプレーしているからだ。
25ゴール以上という数字は、トッテナムにおける重要性を際立たせている。彼が退団することになれば、トッテナムはその存在を絶対に恋しく思うはず。
トッテナムの歴代最多スコアラーとなったケインは、ウェイン・ルーニーの208得点を抜き、プレミアリーグの歴代得点ランキングでも2位に浮上した。(歴代1位の)アラン・シアラーよ、ケインがあなたに迫っている。
3位 カリム・ベンゼマ(レアル・マドリー)
この屈強なフランス人は時間に抗い続けており、まるで高級ワインのように30歳を超えて熟成してきた。
正確なシュート、強さ、意欲、そして、膨大な仕事量は、とても35歳のものとは思えないし、衰える気配はない。
バロンドール受賞時の調子を再現することはできていないが、その得点力と連携プレーでレアルを牽引している。彼が移籍を決めたとき、レアルは深刻な苦境に立たされるかもしれない。
2位 キリアン・エムバペ(PSG)
PSGでの去就が騒がれ、2022年夏に破格の新契約を結んだが、このフランス人は説得力に欠けるチームのなかで圧倒的な成績を残し続けてきた。
35ゴール以上という驚異的なゴール数は、その能力を際立たせている。
不幸にもリーグアンのDF陣が何年も実感してきたように、キリアンがその気になれば、止めることなどできない。
あぁそうだ、彼はW杯決勝でもハットトリックを達成した。大騒ぎするほどのことではない。
1位 アーリング・ハーランド(マンチェスター・シティ)
(愚かにも)彼がプレミアリーグでやれるのかを疑う人間もいた。イングランドの優れた守備がドイツで猛威を振るった彼の脅威を制限しうると考えられていたためだ。
彼はそういった批判に力強く答え、さらにそれ以上のことをやった。
このノルウェー人はプレミアの守備陣を嘲笑い、わずか6試合で二桁ゴールに達すると、4度のハットトリックを記録するなど1シーズンの最多得点記録まで塗り替えた。
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プレミアリーグの記録保持者の皆さん、ご注意を。ハーランドがその多くを奪いにやってきたぞ。