汚染水発生量が過去最少、福島 処理水放出開始時期は維持

福島第1原発の汚染水発生量

 福島第1原発の汚染水の発生量が次第に減少し、2022年度は1日当たり約90トンと過去最少になった。東京電力は汚染水を浄化した処理水の保管タンクが満杯になる時期を「今年夏から秋ごろ」から「24年2~6月ごろ」になると試算を見直した。しかし今年夏ごろに処理水の海洋放出を始める目標は変更しない。

 第1原発では1~3号機の溶け落ちた核燃料(デブリ)を冷やすための注水が汚染水となり、地下水や雨水と混じって量が増えている。多核種除去設備(ALPS)などで放射性物質を除去しているが、トリチウムは取り除けないため処理水として約千基のタンクで保管中。量は約133万トンで容量の約97%だ。

© 一般社団法人共同通信社