スバル/STI、テストでの事故を受け全日本ラリー第5戦での新型WRX S4の投入見送りを正式発表

 6月3日、スバルと同社のモータースポーツ活動を担うスバルテクニカインターナショナル(STI)は、予定されていたJRC全日本ラリー選手権第5戦丹後での新型ラリーカー投入を見送ることを明らかにした。

 スバルを代表するラリードライバーの新井敏弘と鎌田卓麻を擁し、シリーズ最高峰のJN1クラスに新チーム“SUBARU RALLY CHALLENGE”として参戦しているスバル/STIは、今季2023年シーズンの全日本ラリーに向け、『FA24型』2.4リットル直噴ターボエンジンを搭載する新型スバルWRX S4をベースとする新型ラリーカーを開発。

 現行モデルである『スバルWRXラリーチャレンジ(WRX STI)』の後継モデルとして2023年シーズン途中での導入を予定し、6月9~11日に京都府で開催される第5戦ラリー丹後がその初陣となるはずだった。

 しかし既報のとおり、5月31日に群馬サイクルスポーツセンターで行われていた車両テストの最中に起きた事故により、鎌田と同乗していた自動車部品メーカーのエンジニアの両名が負傷する事態に。

 スバル/STIは、アクシデントに見舞われた2名が現在も治療中であることと、事故原因の究明が必要であることを踏まえ、次戦丹後での新車投入を見送る決断を下した。あわせて同ラウンドでの鎌田と新井、両選手の欠場もアナウンスされている。

 発表された文書において、「ご両名の1日も早い回復を祈る次第です」と綴った同陣営は、後日改めて今後の予定を案内するとしている。

SUBARU RALLY CHALLENGEの鎌田卓麻(中央)と新井敏弘(右) 2023全日本ラリー第3戦唐津

© 株式会社三栄