米国みずほが考えたジュニア育成 西村優菜は15歳の飛距離に「ショックでした…」

ジュニア選手のエリザベス・ルディシル(左)とプレーした西村優菜(撮影/桂川洋一)

◇米国女子◇みずほ アメリカオープン 3日目(3日)◇リバティーナショナルGC (ニュージャージー州)◇6656yd(パー72)

みずほフィナンシャルグループの米国法人がタイトルスポンサーを務めるこの大会は今年、新たにツアーのスケジュールに加わった。既存のトーナメント形式を守りつつ、次世代の女子ゴルファー育成を目的に新しい競技方法を採用。決勝ラウンドは全米ジュニアゴルフ協会(AJGA)のトップ選手がツアープレーヤーとラウンドをともにした。

全144人のうち、24人はジュニア選手。最初の36ホールは、ジュニアとLPGAの資格で出場した120選手は同じコースながら別々の組でプレーした。一方、決勝ラウンドはLPGA選手2人とジュニア1人が同じ組で回る。

ジュニアには予選落ちがなく、参加選手には全員ツアープレーヤーと同組のチャンスがある。通常のストロークプレーで競うLPGA選手とは異なり、ジュニアにはポイント制のステーブルフォード方式を採用。ポイントの配分はアルバトロス=8pt、イーグル=5pt、バーディ=3pt。パーでも2pt、ボギーも1ptが加算され、ダブルボギー以上は0ptで“マイナス”はない。積極的なコースマネジメントを促した。

3日目を終えて2022年に「オーガスタナショナル女子アマチュア」を制したアンナ・デービス、ヤナ・ウイルソンが110ptを積み重ねてトップにいる。

西村優菜は3日目に「75」をたたいて34位に後退した(撮影/桂川洋一)

17位で予選を通過した西村優菜はこの日、エリザベス・ルディシルというノースカロライナ州出身のジュニアとプレーした。AJGAのランキングでは14位、世界アマチュアランキングは591位と振るわないながら、「めちゃくちゃ飛んでいて…」とびっくり。「年齢を聞いたら15(歳)って言われて、ショックですよ。ちょっと待って、8つも下って…。本当に堂々としている」と苦笑いした。

堂々としている…(撮影/桂川洋一)

LPGA選手とは18ホールの総距離が連日、約200yd違う設定とはいえ、ジュニアが2打目を先に打つシーンもあった。西村は「プロの人たちと一緒に回れるのは彼女たちにとってすごくいい。自分もアマチュアの時にJLPGAに出て、勉強した部分がたくさんあった」と後輩たちのチャンスと自身の経験を重ね合わせた。(ニュージャージー州ジャージーシティ/桂川洋一)

© 株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン