リタイア喫したオジエ「ブレーキを踏んだ時に泥で足が滑った」/WRC第6戦イタリア デイ3後コメント

 WRC世界ラリー選手権第6戦『ラリー・イタリア・サルディニア』のデイ3は波乱の一日となった。6月3日(土)、イタリアはサルディニア島で開催されているグラベル(未舗装路)ラリーの競技3日目はSS8~15が行われ、アクシデントが多発するなか安定感のある走りを続けたティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)がトップに浮上。最終日を前にラリーリーダーとなっている。そんなデイ3を終えた各陣営からドライバーコメントが届いている。

■Mスポーツ・フォードWRT

●オット・タナク(#8 フォード・プーマ・ラリー1)/デイリタイア

「残念ながら今日はリタイアしなければならなかった。SS9をフィニッシュするのにほとんど終わりのところまで来ていたが、ウォータースプラッシュを通り抜けたらマシンがストールした。そして電気系統に問題が出てしまったんだ。ロードセクションで修理することはできないものだった」

「チームはサービスにマシンを戻し、詳しく調べることになる。明日も続けられることを願っているよ」
Twitterより

■ヒョンデ・シェル・モビスWRT

●ティエリー・ヌービル(#11 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ3総合首位

「今日はとても浮き沈みが激しい戦いになった。今朝はとてもよいスタートを切ったが、SS10では(セバスチャン・)オジエがとても強力にプッシュしていたので、大きな打撃を受けた。すべてが変わったステージに入ったときはたった7秒差で、それまで自分たちは順調だと感じていたし、少しずつギャップを縮めていた」

「ハードにプッシュすることと、マシンをコース上に維持することは紙一重だったが、僕たちはラインの上に留まることができた。仕事はまだ終わっていない。明日のためにマシンの準備をしなければならない。このコンディションで大分ダメージを受けたからね」

「天気はこれからもトリッキーになるようだから、引き続き集中しなければならない」

●エサペッカ・ラッピ(#4 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ3総合2番手

「午前中は安定していたが、午後の僕たちの目標は(セバスチャン・)オジエにプレッシャーをかけ続けることだった。僕たちはすごくうまくやっていたけれど、一方で、彼があのようなミスをすることを決して望んではいなかった。しかしこれもラリーの一部だ」

「その後に僕たちは目標を変えた。雨が降ってきたので、タイヤを労ってリスクを冒さないでいることに集中したんだ。とても簡単にコースアウトしてしまう可能性があった。何カ所かアクアプレーニングがひどいところがあったが、ありがたいことに大きなミスは何もなかった」

「明日はドライになることは絶対にない。僕たちは今の時点で総合首位と2番手につけているけれど、それが変わる可能性はつねにあるから、慎重にならないといけない」

●ダニ・ソルド(#6 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ3総合5番手

「今日はまたしても難しい一日だった。適切なペースを見つけるのは困難だった。特に道幅の狭い森の中ではね。朝の出走順が1番だったのは、小さなアドバンテージになった。他のクルーよりも少しだけグリップがあったからだ」

「でもその後のステージはかなり滑りやすく、ミスをしやすかった。道路の掃除役をしている感じだったので、そのせいで戦うのが難しかった。それでも今日の仕事はマシンをサービスに持ち帰ることだった。僕たちは今では総合5位につけてるから、明日何が起きるか見てみよう」

「レッキで見た明日んpステージはすでにかなりウエットだったから、また厳しく予測不可能な一日になると予想している」

ダニ・ソルド(ヒョンデi20 Nラリー1) 2023年WRC第6戦ラリー・イタリア・サルディニア
エサペッカ・ラッピ(ヒョンデi20 Nラリー1) 2023年WRC第6戦ラリー・イタリア・サルディニア
ティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1) 2023年WRC第6戦ラリー・イタリア・サルディニア

■TOYOTA GAZOO Racing WRT

●カッレ・ロバンペラ(#69 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ3総合3番手

「今日はいい一日だったし、とても賢く戦うことができたと思う。今朝は、必要なときにいいペースを発揮することができた。昨日よりも良い出走順を確保できたのでとても順調だったけど、何人かが脱落したことで路面を少しクリーニングする役割が再びまわってきてしまった」

「午後は本当にトリッキーで、かなり使い込んだタイヤで走らなくてはならなかったので、できる限りのことをした。トラブルに遭遇しないようにクリーンな走りを心がけ、順位をひとつ上げることができた。しかしチームメイトのトラブルによりポジションを上げるのは、決していいことではない。明日は自分たちのタイヤのパッケージがコンディションに合っていることを願っている」

●エルフィン・エバンス(#33 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ3総合4番手

「長く、大変な一日だった。午前中はウォータースプラッシュの水深が予想以上に深かったことに驚いた。クルマのフロント部分に大きなダメージを負ってしまい、なんとかサービスに戻ろうと頑張ったよ。チームはサービスで素晴らしい仕事をしてくれて、クルマを修理してくれた」

「午後は非常に難しいコンディションだったので、あまり無理をしないで走ろうと試みた。このような状況で総合4位につけることができたのはラッキーだけど、明日はまだかなり長い距離が残っているので、クリーンな走りを心がけ、パワーステージで何ができるのかを考えたいと思う」

●セバスチャン・オジエ(#17 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイリタイア

「今朝は最初の2本のステージでペースが少し足りなかったのだが、それに続くデイ3最長でおそらくもっとも難しいステージで挽回することができた。少しでもタイムを縮めようとハードに走ったので、リードを少し築くことができたのは良かった」

「しかし残念なことに、午後は波乱の展開になってしまった。ウォータースプラッシュで、フロントにダメージを負ってしまったのがその始まりで、それを直して走り続けるのは大変だった」

「そして、午後3本目のステージに臨む直前、泥道でタイヤ交換をすることになったのだが、ステージ開始後ブレーキペダルを踏んだ時に泥で足が滑ってしまい、コーナーを曲がりきれなかったんだ。かなりアンラッキーでしたが、これもラリーの一部だ。今日のことは忘れ、前に進まなければならない」

●勝田貴元(#18 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイリタイア

「SS8のウォータースプラッシュでフロント破損。ラジエターは修理できましたが、その他にも問題がありデイリタイア」

「良いタイムが出ていた分とても悔しいですが、明日に集中します」
Twitterより

エルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2023年WRC第6戦ラリー・イタリア・サルディニア
カッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2023年WRC第6戦ラリー・イタリア・サルディニア

© 株式会社三栄