関東大震災朝鮮人虐殺現場で追悼 発生から100年、若者が企画

手作りの追悼碑を手向け、関東大震災での朝鮮人虐殺の証言を読み上げるイベント参加者=4日午後、東京都墨田区

 1923年9月の関東大震災に伴う朝鮮人虐殺の現場で事件の証言を朗読し、犠牲者を追悼するイベントが4日、東京都墨田区で開かれた。発生から100年。歴史を忘れず語り継いでいこうと若者らが企画した。

 関東大震災では「朝鮮人が暴動を起こした」などの流言飛語を信じた自警団が朝鮮人らを襲った。4日にイベント参加者約30人は墨田区内の現場を訪ね「逃げないように取り囲み、棒で殴り殺していた」などと各地に残る証言を朗読。犠牲者に思いをはせながら、手作りの追悼碑を手向けた。

 大学院生の女性は「人間は流言だけでここまでひどいことができるのか、当時をイメージしながら考えさせられた」と話した。

© 一般社団法人共同通信社