第148回北信越高校野球大会第2日(4日・金沢市の県立野球場=北國新聞社後援)準決勝が行われ、第1試合で星稜(石川1位)が帝京長岡(新潟1位)を2―1で下し、県勢対決となった第2試合は航空石川(石川2位)が遊学館(同3位)の猛追をしのいで7―6で勝利した。春の石川県大会決勝と同カードになった決勝は6日午前10時から県立野球場で行われる。
決勝進出は星稜が3季ぶり31度目、航空石川が2季ぶり4度目となる。
●星稜・中山八回途中1失点 玉村「魂の5球」、ピンチで三振
星稜は先発の中山敦が八回途中1失点と好投し、玉村凌太がワンポイント継投、最後は前日完封したエース武内涼太が締めた。
山下智将監督が「相手の流れを断ち切ってくれた」とたたえたのは2番手の玉村だった。
八回、1点差に迫られ、なおも2死一、三塁のピンチでマウンドへ。勝負の行方を左右する緊迫した場面。得意のスライダーで初球ストライクを取り「調子は悪くない。球も走っている」と手応えをつかみ、2ボール2ストライクからの5球目は真ん中から落ちるフォークで空振り三振に仕留めた。「魂の5球」にベンチも沸き返った。
玉村は「イニング途中の登板で不安はあったが緊張はなかった」と自信たっぷりだった。
●航空石川・6連打で一挙に4点 主将・小林が2安打2打点
航空石川は1点を奪われ3―1で迎えた直後の六回、2死で9番深井颯馬から6連打で一挙に4点とさらに突き放した。中村隆監督は「低い打球を打つという徹底事項がどの打者もできていた」と振り返った。
主将の小林凛は前日の無安打から一転、左前適時打と右翼線三塁打で2安打2打点。試合前の練習で中村監督からマンツーマンで指導を受け、バットの軌道を修正したのが吉と出た。
星稜には先月の県大会決勝で1点差で敗れており、小林は「全国に行くには避けては通れない相手。圧倒したい」と闘志を燃やした。
●遊学館、粘り及ばず
遊学館は八回に3点、九回に2点と終盤に粘りを見せたが力及ばず。中川光雄監督は「打撃は良かったが守備で差を感じた。夏まで残り1カ月、さらにレベルアップしないといけない」と話した。