王者バルセロナは敗戦で今季終了…セルタはガブリ・ベイガのドブレーテで残留勝ち取る《ラ・リーガ》

[写真:Getty Images]

ラ・リーガ最終節、セルタvsバルセロナが4日にバライードスで行われ、ホームのセルタが2-1で勝利した。

前節、マジョルカに3-0の勝利を収めて1シーズンのラ・リーガ最多クリーンシート記録(26試合)に並んだバルセロナ。この最終節ではタイ記録となるシーズン最少失点記録(18失点)達成と共に、レヴァンドフスキのピチーチ獲得が焦点となった。前節からは先発6人を変更。ブスケッツとジョルディ・アルバが招集外となり、エリック・ガルシア、マルコス・アロンソが代役を担った。

一方、降格圏と1ポイント差の17位で最終節を迎えたセルタは、ホームで王者を迎え撃った一戦で自力残留を狙った。コンディションに問題を抱えるアスパスはベンチスタートも、セフェロビッチやガブリ・ベイガらが起用された。

試合は残留に向けて勝ち点がほしいホームのセルタが勢いを持って試合に入る。開始直後にはベイガのミドルシュートでGKテア・シュテーゲンに仕事を強いると、以降も畳みかける攻めで幾度か際どい場面を創出。

一方、立ち上がりの守勢を凌いだバルセロナは11分、ボックス手前でレヴァンドフスキが強引に放ったシュートにゴール前で反応したケシエが足元で収めて右足で流し込む。だが、VARのレビューの結果、オフサイド判定でゴールは取り消しとなった。

以降はボールを握って押し込むバルセロナと、効果的な中盤のフィルターから精度の高いカウンターを繰り出すセルタという構図の下で一進一退の展開に。チャビのチームは中盤に落ちるレヴァンドフスキやフェラン・トーレスを起点に、背後を狙うケシエが幾度か決定機に絡んだが、最後のところで決め切れない。40分にはレヴァンドフスキがカットインから鋭い右足のシュートを右隅へ放つが、これは惜しくもポストを掠める。

すると、トランジションの精度と運動量で勝り、より多くのフィニッシュを記録していたホームチームが前半終了間際に先手を奪う。42分、セフェロビッチのスルーパスに抜け出したベイガがDF2枚に突かれながらもボックス右から右足のシュートを放つと、これがゴール左隅に決まった。

クリーンシート記録更新と共に最少失点記録を逃したバルセロナは、ハーフタイム明けにクリステンセンを下げてガビを投入。この交代でエリック・ガルシアをセンターバックに下げて、フレンキー・デ・ヨングがアンカーにポジションを下げた。

後半も試合展開に大きな変化はなし。1点リードもカウンター時にはしっかりと人数をかけて迫力を出していくセルタがペースを握る。バルセロナはブスケッツやペドリら不在の影響が大きくボールの循環にリズムが生まれず、アタッキングサードでも連携や精度を欠く。

この状況を受け、チャビ監督は63分に3枚替えを敢行。テア・シュテーゲンを下げて控えGKペーニャを投入したほか、ハフィーニャとフェラン・トーレスを下げてデンベレ、アンス・ファティを投入した。

しかし、この直後にスコアを動かしたのはセルタ。66分、ボックス右角でパスを受けたベイガが味方へのクロスを狙うと、これが左ポストの内側を叩いてゴールネットに吸い込まれた。

これで2点ビハインドを背負ったバルセロナはエリック・ガルシアを下げてパブロ・トーレを投入。デ・ヨングをセンターバックに下げて前がかる。すると、79分には右サイドでボールを受けたデンベレが左足に持ち替えて入れた正確なクロスをゴール前に飛び込んだファティが頭で合わせ、ようやく1点を返した。

その後は専守防衛の構えを見せるホームチームに対して、バルセロナがリスクを冒して前に出る。だが、残留が懸かる必死のセルタの守備を再びこじ開けることはできず。

この結果、ホーム最終戦で会心の勝利を収めたセルタが自力での残留を決定。一方、敗戦で今季を終えたバルセロナは、イニエスタが待つ日本でのフレンドリーマッチに向かうことになった。

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