かぶき者慕い、ファン集まる 米沢・前田慶次412回忌

多くの参列者が前田慶次をしのんだ=米沢市・堂森善光寺

 上杉家ゆかりの戦国武将・前田慶次の412回忌供養祭が4日、慶次の供養塔がある米沢市の堂森善光寺(酒井清秀住職)で行われた。「かぶき者」として知られる慶次の生きざまに、全国から訪れた大勢のファンが思いをはせた。

 供養塔前で法要が営まれ、かぶき者をイメージした華やかな服装の参列者も多く見られた。空手家で慶次ファンという角田信朗さんらも参列した。読経が響く中で順番で焼香し、静かに手を合わせた。陣羽織姿で参加した山口県防府市、会社員山根誠治さん(63)は「コロナウイルスがまん延した時期を除けば、年2回ほど米沢に来ていた。優しくて強かったという慶次のかっこよさに引かれる」と笑顔で話していた。

 慶次は加賀藩主前田利家のおいで、米沢藩の重臣・直江兼続と親交を深めた。文武両道に通じ、晩年は同寺近くで生活し、1612(慶長17)年に没したと伝わる。

© 株式会社山形新聞社