霧島は「努力家で、よく人助け」 来日前の柔道恩師、昇進たたえる

柔道日本男子の井上康生前監督(左から4人目)と記念写真に納まる入門前の霧島(同2人目)。右から2人目はシジェー・エルデネビレグ氏=2013年5月(同氏提供)

 【ウランバートル共同】大相撲でモンゴル出身6人目の大関となった霧島(27)=陸奥部屋=が来日前に習っていた柔道の恩師、シジェー・エルデネビレグ氏(56)が5日までに共同通信の取材に応じ「最初から強かったわけではなく、たくさんの練習を重ねて今がある」と昇進をたたえた。

 同氏は元横綱の朝青龍、日馬富士も指導し、長男は十両玉正鳳。幕内最年長の玉鷲の義父に当たる。「みんなが喜んでいる。霧島が大関になって、この先もいいニュースが続きそうだ」と目を細めた。

 霧島はウランバートルから東方へ約700キロ離れたドルノド県出身。15歳から約3年間、力士になる直前までエルデネビレグ氏は教えた。「努力家で、人助けをよくする子だった。今でも昔の仲間たちとつながっており、彼らがお金に困った時には日本から送金をしている」と明かした。

 教え子は初土俵から1年余りの頃に左膝を痛めて1場所全休。「先に進めない気がする。私がやるスポーツではない」と落胆したが「晴れる日はきっと来る」と励ましたという。

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