茨城・つくば市、Lアラート誤設定 「避難指示」配信されず

つくば市役所=同市研究学園1丁目

台風や前線の影響による大雨被害で、茨城県つくば市は5日、県の「Lアラート(災害情報共有システム)」の設定を誤り、同市の避難指示情報が県の防災情報メールで配信されなかったと明らかにした。

市危機管理課によると、市は3日午前11時50分、大雨による谷田川の越水に伴い、近隣の同市森の里の1303世帯計2751人に避難指示を発令。職員は同システムに避難指示の対象地区や発令日時、理由などを入力したが、Lアラートと連携しない設定にしてしまい、情報が反映されなかった。

避難指示情報は、職員が住民に直接知らせたり、防災無線や市の災害・防災メールで配信したりして周知したという。

Lアラートは、全国の自治体から収集した災害情報を放送やインターネットなどに配信するシステム。茨城県では、災害があった市町村が、情報を県や市町村で共有するシステムに入力して送信すると、避難指示などの情報や避難所、対象区域などが県のエリアメールなどに配信される。

同課は「重要な情報だからこそあってはならない入力ミス。今後このようなことがないよう職員教育を徹底し、チームで確認するようにしたい」と謝罪した。

県防災・危機管理課は「これまでも訓練を行って市町村職員の対応向上を図ってきた。つくば市については個別に説明する機会を設ける。他の市町村についても研修でミス防止に努めていく」としている。

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