「歴史を作っていきたい」、ローマ加入の熊谷紗希が意気込み語る

[写真:Getty Images]

ローマの女子チームへの加入が決定したなでしこジャパンのDF熊谷紗希(32)が、新天地での意気込みを語った。

【動画】熊谷が新天地ローマで1stインタビュー

FFCフランクフルト(アイントラハト・フランクフルト)でヨーロッパでのキャリアをスタートし、リヨン、バイエルンと世界屈指の名門クラブで主力を担った日本女子サッカー界屈指の実力者は、バイエルンとの契約満了に伴い、自身4カ国目としてイタリアでのプレーを選択した。

なでしこの同僚DF南萌華も在籍し、今シーズンにセリエAフェミニーレを初制覇したローマ・フェミニーレと3年契約を締結した熊谷は、クラブ公式チャンネルを通じて新天地での意気込みを語った。

「とにかくこのクラブの成長を(UEFA女子)チャンピオンズリーグを戦う中でも見てきていて、その中で必要としてもらえたチームだったので、それが(移籍の)決断の一番の理由でした」

「ヴォルフスブルクやバルサとの試合も見ていましたが、自分自身も戦ったことがある相手だったので、そういった相手にもしっかりと戦えるという印象を抱きました」

「あとはモエカもいるので、チャンピオンズリーグの予選の段階からチームを追っていました。そういった意味では初のチャンピオンズリーグ出場したチームでしっかりと結果も出したチームという印象です」

「もちろん、今シーズンというか昨シーズンというか、ここまで自分たちの力できているので、この先はベスト8の壁というか、もう一歩上に行くためにはイタリアのリーグ優勝ももちろんですが、ヨーロッパで勝つことが大きな目標になると思います。そこを目指していかないと上に行くことはできないのかなと感じています。そういったところで結果を出せるような準備だったりが必要になるのかなと思います」

「もちろんチームに貢献する。そのために試合に出るということが一番の目標で、新しい国に来て新しい環境で、すべてが新しくなりますが、いち早くチームに溶け込んで、何よりもチームの戦力になることが目標です。あとはチャンピオンズリーグでベスト8の壁を越えて、そういう部分で歴史を作っていきたいと思います」

また、気になるローマでの起用法に関しては、中盤でのバランサーや繋ぎ役としての仕事を求められている。

「(アレッサンドロ・スプーニャ)監督とも話をさせてもらう機会あり、監督自身が私を中盤として必要としてくれているので、試合を見る中でボール保持というか、自分たちのボールにしたときに自分がコネクターになって前に運ぶ役割が一番必要とされていると思うし、自分の切り替えやバランスを取れるところがチームに必要とされていると思います」

さらに、ローマ加入に際しては代表の後輩である南から情報を得ていたという。

「チームの中身というかサッカーの深いところまでの話はしていませんが、ローマが良い街で良いチームで楽しく生活を送っていることは2人からも良いことしか聞いていません。すごく楽しそうな印象を抱いています」

一方、ローマの男子チームで活躍した元日本代表MF中田英寿についても言及。

「日本サッカーにおいて、モエカ世代は分かりませんが、私の世代では小さいころから日本サッカー界のレジェンドにあたる選手だと思っていますし、女子ですがすごく目標にしていた選手で、中田選手を目標にする子供たちがたくさんいた中で私もその一人でした。そういった意味ですごくスペシャルな選手だという印象があります」

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