国連、アフガン支援予算を減額 女性出勤停止で、需要増も

米ニューヨークの国連本部ビル=2021年6月(ロイター=共同)

 【カブール共同】国連は6日までに、アフガニスタンでの今年の人道支援予算を46億ドル(約6400億円)から32億ドルに減額したと発表した。支援の需要は増しているが、イスラム主義組織タリバン暫定政権が国連で働く女性職員の出勤停止を命じ、十分な活動ができなくなったため。女性への抑圧的な政策が人道支援に悪影響を与えた。

 国連人道問題調整室によると、アフガンで支援を必要とする人の数は今年初めの推定2830万人から、2880万人に増えた。国民の約7割に当たる。

 アフガンでは女性が家族以外の男性と接触を避ける慣習があり、出勤停止命令によって女性や子どもに支援を行き渡らせることが難しくなった。

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