ロシア服役から復帰、力は健在 米女子バスケのグライナー

WNBAのスカイ戦で得点を喜ぶマーキュリーのグライナー=5月、フェニックス(USAトゥデー・ロイター=共同)

 ロシア入国時に大麻オイルを所持したとして、一時服役した米女子プロバスケWNBA、マーキュリーのブリトニー・グライナーが釈放後、公式戦のコートに立っている。5月19日に敵地ロサンゼルスで復帰。AP通信によると、服役前は人種差別への抗議から参加しなかった国歌斉唱の列に加わり「絶対に立ちたかった」と心境の変化を語った。

 WNBAで2021年10月以来の公式戦出場となった開幕戦で18点をマークし、続く本拠地でのスカイ戦で27点に10リバウンドと力を示した。3点シュートを沈め、胸をたたきながら「帰ってきた」とほえる場面も。ファンの声援を受け「目にほこりが入ったかも」と語った。

 身長206センチのセンターでリオ、東京の両五輪で米国の金メダルに貢献した32歳。昨年2月に逮捕され、懲役9年の判決を受けた。約10カ月の拘束後に米国で服役中だったロシアの元軍人との身柄交換が両国政府で成立し、12月に釈放。自由の身となって初めて臨んだ会見では「逆境を強い気持ちで乗り切った」と言葉を詰まらせながら振り返った。

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