福井県越前町は6月5日、複数の町職員のパソコンを不正に開き人事情報を取得したとして、民生部門の30代男性職員を停職2カ月の懲戒処分としたと発表した。処分は同日付。
越前町によると、男性職員は2021年2月下旬から23年5月上旬まで5回にわたり、総務課の人事担当職員ら計10人のパソコンを不正に開き、賞与の算定や異動などに関わる人事評価の情報を自身のパソコンに移動させ閲覧した。移動履歴が残っていたため発覚した。
情報の不正取得はいずれも他の職員がいない宿直日の深夜に行った。職員パソコンのパスワードが類推されやすい初期設定のままとなっており、男性職員は直接、人事担当職員らのパソコンにログインし、職員用の共有フォルダーを介して情報を取得していた。
男性職員は「自分の人事評価が知りたかった」とし、外部への情報の持ち出しは行っていないと話しているという。
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町はパスワード管理に問題があったとし、全職員に改めて独自のパスワードを再設定するよう指示した。
管理監督者として男性職員の現所属課長ら3人を戒告処分、事案が発生した20年度から本年度までのネットワーク管理者3人を訓告処分とした。いずれも5日付。