岩手県立病院3年連続黒字 コロナ補助金寄与、今後は経営厳しく

 

 岩手県医療局(小原重幸局長)は5日、2022年度県立病院等事業会計決算概要を公表した。純利益は23億3794万円(前年度比45.8%減)で3年連続の黒字を確保した。新型コロナウイルス感染症関連の国補助金が引き続き収益を押し上げた形で、今後の経営環境は厳しくなりそうだ。

 経常利益は26億791万円(同39.6%減)で6年連続の黒字。累積欠損金は純利益分を圧縮し、392億8479万円となった。

 黒字幅の縮小は、補助金の減額が影響した。大きな収入源となったコロナ患者の受け入れ病床確保に伴う補助金は、前年度の約65億円から約57億円に減った。一方、職員の増員や給与改定による給与費増、燃料高騰による光熱水費の上昇などで、医業費用は前年度より38億2658万円(3.6%)増えた。

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