結婚支援「サポセン」、新規登録が過去最多 県などで組織、昨年529人

 県や35市町村などが結婚支援の充実・強化のため組織している「やまがたハッピーサポートセンター」の昨年度の新規登録者数が、529人で過去最多となった。利便性向上を目指し、昨年11月下旬にスマートフォンでもプロフィルの閲覧などができるシステムの登録受け付けを始めたことが大きく、人工知能(AI)を用いたマッチングシステムにも関心が集まっていると考えられるという。県などは本年度もシステムの周知に努め、成婚数の増加を目指す。

 県庁で5日に開かれたセンターの総会で、報告された。新システムは「Ai(あい)ナビやまがた」の名称で、スマホやパソコンを通じて登録者のプロフィル閲覧などができる。性格診断テストや利用履歴などをAIが学習、蓄積して、お薦めの相手を紹介する機能もある。

 昨年度の新規登録者529人のうち57%に当たる302人は、Aiナビやまがたが登録受け付けを開始した昨年11月22日(いい夫婦の日)以降に会員になっていた。登録者数の増加が活動の活発化につながったとみられ、お見合いの件数も前年度末比177件増え、541件だった。

 センターは本年度、若年世代が多く利用する交流サイトに広告を掲載するなどし、Aiナビやまがたの一層の周知に取り組む。センターには新たに、結婚支援コンシェルジュを2人配置し、市町村や企業との連携を強化して全県的な結婚支援の充実・強化を図る。

 厚生労働省が公表した人口動態統計(概数)で、本県の2022年の婚姻組数は5年連続で過去最少の3184組だった。県しあわせ子育て政策課は「出生数の増加などを考えていく上でも、結婚は重要な意味を持つ。結婚を希望する人たちの支援に力を入れていきたい」としている。

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